ポテトとサルバドーラ

海外文学の読書感想文

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス

マルケスを読んでいると、人間の愛や憎しみなどの感情は、決して秩序だったものではなく、本人以外は(あるいは本人ですら)容易に理解できない混沌である、ということに深く得心する。 百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez) 作者: ガブリエルガルシア=マ…

『ピンポン』パク・ミンギュ

■世界はいつも、善と悪とのジューススコア 「だから生存第一なんだ。僕らが死んだからって、僕らを殺した数千ボルトの怪物は発見されない。直列の電流を避けて、みんながとるに足りなくて、みんなが危険なこの世界でさ―だから生きなくちゃいけないんだ。自分…